子どもの発達を考える「クリニック・病院」でできること
発達障害では?と疑われ、病院やクリニックでの受診を勧められることがあります。しかし、多くの場合、病院から、保護者の皆様の相談の解決策を得られることは殆どないというのが私の実感です。
もちろん私自身も信頼できるドクターとお付き合いしており、必要なときは、ご家族と病院に依頼し、ドクター交えてお話をすることが多々あります。その場合は、医療の必要性を考慮し、意図をもって医療機関と関わります。
そうではなく医療につながれば何となく解決の糸口が見つかるのでは?くらいで病院やクリニックにいったとしても、支援に必要な情報を何ももらえないまま、現状確認をして終わってしまうことが多いでしょう。
もちろん、病院・クリニック・医師にはさまざまな方がいるので、時には非常に有効な機会になることはありますが、稀だと思います。医療に関わる目的は、「診断」と「投薬」であると考えていた方がいいです。逆に、その必要性を強く感じているのであれば受診は必須です。
病院・クリニックでするべきこと
もし子どもの発達支援のために受診を決めたなら、以下のことを心得ておくといいでしょう。
1 発達障害の専門機関であること。
発達障害児・者を専門に診ている機関を選びましょう。最近は様々な機関で「発達」を取り扱っていますが、対象としているお子様の年齢層も含めて先生の得意不得意や評判も予め確認しておくといいでしょう。
検査もなしで、「ASDですね」、「ADHDですね」と診断する医師もいます(ご経験豊富なのかもしれませんが・・・)。ASD「傾向」みたいな曖昧な表現で話すドクターもいます。もちろん、ご家族が受けるであろう精神的なショックを和らげる意図もあるのかもしれませんが、今後のためにしっかり「検査」をしてくれる医療機関を選ぶことが大事です。そうでなければ、医療機関を変えるべきです。
2 発達検査の説明を詳しくしてもらうこと。
検査だけして、詳しい説明をしない機関がたくさんあります。検査結果について、納得のいく説明をしっかり求めましょう。「こことここは大体年齢相応ですね」「いいところも苦手なこともあります」「結果にばらつきがあり、難しさがあるようです」「発達凸凹があります」・・・最終的に「しばらく様子を見て、検査しましょう」という曖昧なことだけ言う人が非常に多いです。
「では、どうしたらいいのですか」、具体的にアドバイスを求めることがポイントです。診断や検査にはしっかりとした基準がありますので、それをきちんと説明してもらいましょう。
3 どんな才能があるのか。
その上で、何が才能として秀でているのかを確認しましょう。発達の凸凹は誰にでもあるものです、検査結果からネガティヴな印象ばかりを持ってしまいがちかもしれませんが、お子様が秀でているものは何なのか、しっかり確認しておくことが今後の支援に繋がります。長所をさらに伸ばしていく、という視点で子どもと関われるようになることが非常に大切です。
4 今後、何をしたらいいのか。
この質問に具体的に答えられるドクターとは長く付き合っていくといいでしょう。親として何ができるのか。支援やプログラムを受けられる機関がないか。検査結果から学校にお願いすること、また、どのようにお願いするといいのか、といったアドバイスを具体的に求めるといいでしょう。親として、これをしたい、これを学校にお願いしたい、と具体的に提示すると答えてもらえやすくなります。そのためにも聞きたいことをリスト化して診察室に向かうといいでしょう。
さらに重要なこと、
投薬がされた場合は、どのような変化がみられるのか、どのような状態であれば薬が効いていると考えられるのか、あるいは効果がないと考えられるのか、見極めのポイントを確認しておくといいでしょう。その様子を、次回の診察時にしっかり伝えることが大事です。取り敢えずの服薬にならないようにしましょう。
現在のところ、発達障害を完治する薬はありません。それでも必要に応じて一定期間服薬が必要とされたなら、その間に何をすべきのかをしっかり聞いておくべきです。そうでなければ、表現は悪いですが一生涯薬漬けの人生になってしまうかもしれません。特にお子様が小さいのであれば、教育効果の目的をもって投薬されるべきです。ドクターとそして学校の先生ともしっかり確認をしておきましょう。
医療機関の受診に迷っている方
検査結果の説明が不十分でお子様の状況を改めて理解したい方
その上で、家庭や学校でどのように対応したら迷っている方
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