枠に収まらない子どもたちの「次の居場所」— カナダの教育現場が教える、失敗を許容する環境づくり
こんにちは。GIERI代表の石川大貴です。 日本の学校システムの中で、「みんなと同じ」ことができずに苦しんでいるお子様を見守ることは、保護者の方にとっても深い不安と葛藤を伴うものです。 GIERIでは、「すべての人間がギフテッドである」という理念のもと、既存の枠組みで才能を発揮しきれない子どもたちの進路相談を行っています。 今回は、不登校や引きこもりを経験した日本の若者を数多く受け入れ、劇的な変化をもたらしてきたカナダの語学学校SELC Language College(セルク)のサミー高橋校長と対談しました。その実践から、子どもが本来のエネルギーを取り戻すための環境設定について紐解きます。 1. 環境が変われば、評価軸が変わる サミー高橋校長先生は、ご自身が、幼少期に左利きを右利きに強制矯正させられ、理不尽な同調圧力に苦しんだ原体験を持っていることを語ってくれました。 日本で「協調性がない」「問題がある」とラベリングされた子どもたちも、多国籍な文化が混じり合うカナダの環境では、単なる「個性」として受け入れられます。 実際にSELC(セルク)には、日本で5年間不登校だった生徒や、ディスレクシア(読字障害)と診断された生徒も留学しています。感覚過敏でイヤーマフが手放せない生徒には、無理に集団に馴染ませるのではなく、静かに過ごせるパーソナルスペースを用意し、3ヶ月の留学を完走させたそうです。 サミー先生は、評価軸が一つしかない環境から抜け出すことが、子どもたちの自己肯定感を回復させる第一歩となることを力説します。 2. 「お客様」として扱わない、自立を促す厳しさ カナダでの留学は、決して「甘やかす」ためのものではありません。SELCでは、出席率80%の厳格なルールを設け、「ただ教室に座っているだけの出席」は認めていません。語学は知識ではなく「スポーツ」と同じであり、間違えても声を出して参加することが求めるそうです。 保護者の方にとって最も重要なのは、「海外に行けば自動的に治る」という特効薬幻想を捨てること。カナダでの電車遅延や、言葉が通じないトラブルは、子どもが自分で解決策を模索する絶好の成長機会です。 日本からスマートフォンで位置情報を追いかけ、先回りして障害物を取り除く「ヘリコプターペアレント」の姿勢を手放し、子どもの失敗を信じて見守る覚悟が、...