子どもの未来が輝く!カナダ・ブリティッシュコロンビア州の教育システムから学ぶ「すべての子どもを大切にする」教育の素晴らしさ
今回は、カナダ西部に位置するブリティッシュコロンビア州(BC州)の教育システムについて、日本の子育て中の皆さんに向けてお伝えしたいと思います。バンクーバーやビクトリアで知られるこの州の教育制度は、私たち日本の親にとって「目からうろこ」の気づきがたくさんあります。
すべての子どもが「一緒に学ぶ」インクルーシブ教育の先進地
まず最初にお話ししたいのが、BC州で実践されている「インクルーシブ教育」についてです。ブリティッシュ・コロンビア州では、1981年以来、州の方針としてすべての子どもを地域の学校で一緒に教育することが推し進められてきました。
これは具体的にどういうことかというと、小学校には特別支援学校がないようで、ほとんどの子ども達が普通の学校で勉強していますということなんです。つまり、学習に支援が必要な子も、そうでない子も、みんな同じ教室で学んでいるのです。
日本では、支援が必要な子どもたちは特別支援学級や特別支援学校で学ぶことが多いですよね。でも、BC州では40年以上前から、「みんな一緒に学ぶことで、お互いを理解し合える」という考えを大切にしてきたのです。
多様性が当たり前の環境で育つ子どもたち
カナダには世界中から移民の人達が来ているので、当然学校に来る子ども達の出身国も多様です。バンクーバー近郊の学校では、アジア系の子どもたちも多く、異なる文化背景を持つ子ども達が一緒に学ぶ環境があります。
これって、子どもたちにとってどんな意味があるのでしょうか?多様な背景を持つクラスメートと日常的に接することで、自然と異文化理解や寛容性が身につくんです。グローバル化が進む現代において、これは本当に貴重な経験ですよね。
専門スタッフがチームでサポートする手厚い支援体制
Greater Victoria School Districtのウェブサイトを見ると、学習支援チームについてこう書かれています。学習支援チームは、学生とスタッフの両方に直接的および相談的なサービスを提供しています。私たちのスタッフは、学校ベースのチーム、家族、コミュニティパートナー、地区チームと協力して、すべての学生の成功を確保します。
つまり、先生だけでなく、専門スタッフがチームを組んで子どもたちをサポートしているということです。カナダでは、90%以上の学生が住んでいる地域の公立の小学校や中学校に通学するにも関わらず、これだけ手厚いサポート体制が整っているのです。
日本との違いから見える「子どもファースト」の姿勢
実際にカナダの学校に通った日本人の子どもを持つ親の声を聞くと、その違いがよく分かります。息子は、カナダで学校に通い始めてから、「日本よりカナダの学校のほうが楽しい」とすぐに言うようになりという体験談があります。
なぜそう感じるのでしょうか?それは、カナダの教育システムが「競争」よりも「協力」を重視し、一人ひとりの個性や能力を大切にしているからではないでしょうか。
ブリティッシュコロンビア州の教育が大切にしている価値観
ブリティッシュコロンビア州では、総合的な教育カリキュラムが重視されており、文科系科目だけでなく芸術やスポーツなどの活動にも力を入れています。これは、子どもたちの全人的な成長を支援するという考え方の表れです。
また、平等と寛容の精神がある。これはクラス内においても一緒で、言語的な壁だけではなく、肉体的または脳の発達においての障害も含めて、全ての児童生徒が共にクラス内で学ぶ権利が法の下で保障されているという法的な基盤もしっかりしています。
私たち日本の親が学べること
BC州の教育システムから、私たち日本の親が学べることはたくさんあります。
1. 子どもの多様性を受け入れる心 「みんな違って、みんないい」を実践している環境を見ると、私たちも子どもの個性をもっと大切にできるかもしれません。
2. 専門家との連携の大切さ 子育てで困ったとき、一人で抱え込まずに、学校や専門家と連携することの重要性を感じます。
3. 地域全体で子どもを育てる視点 コミュニティパートナーと協力して子どもたちを支援するという考え方は、日本の地域コミュニティでも参考になりそうです。
まとめ:すべての子どもが輝ける社会を目指して
カナダ・ブリティッシュコロンビア州の教育システムは、「すべての子どもが大切にされる」という理念を40年以上にわたって実践し続けています。完璧ではないかもしれませんが、その姿勢から学ぶことは多いのではないでしょうか。
私たち日本の親も、子どもたちが多様性を受け入れ、お互いを支え合える環境作りに貢献できるよう、日々の子育てを見つめ直してみませんか?
子どもたちの未来がより輝かしいものになるよう、世界の良い事例からたくさんのヒントをもらいながら、一緒に歩んでいきましょう。
この記事は、Greater Victoria School District及び各種公的資料を参考に作成しています。詳細な情報や最新の状況については、各教育機関の公式サイトをご確認ください。
IEPについてさらに詳しく知りたい方
カナダのIEP制度から学ぶ ①- 子どもの個性を活かす教育の仕組み-ブリティシュコロンビア
カナダのIEP制度から学ぶ ②- 保護者の不安に寄り添うカナダの教育
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