【昆虫に学ぶ子育て①】キレやすい子どもが増えている?!インターネットコオロギに学ぶ子育て論
最近「キレやすい子ども」が増えていると言われます。
その背景に「インターネットコオロギ」現象が注目されているのをご存じでしょうか。これは金沢工業大学の長尾隆司教授らによるコオロギの研究から生まれた概念です。
インターネットコオロギの研究とは
この研究では、コオロギを「集団」で飼育した場合と「隔離」して飼育した場合で行動の違いを観察しました。集団で育ったコオロギは、オス同士の争いも「にらみ合い」や「軽い接触」で終わり、相手が逃げれば攻撃をやめます。また、オスはメスに対してラブソングを奏でて求愛し、交尾を試みますが、メスが拒否すれば攻撃することはありません。
一方、「インターネットコオロギ(隔離飼育コオロギ)」は、オス同士だけでなく、メスに対しても攻撃的で、求愛行動(ラブソング)を示さず、相手が逃げても攻撃をやめません。メスに対してもオスと同様に攻撃し、時に殺してしまうほどです。つまり、性行動の発達も遅れ、恋愛や交友の「引き際」や「手加減」がわからなくなるのです。
この現象は、人間社会にも当てはまると考えられます。現代の子どもや若者は、コロナ禍やデジタル化の進展によってリアルな集団経験が減少し、他者との関わりやコミュニケーションの機会が乏しくなっています。その結果、「手加減」や「引き際」といった社会的スキルが育ちにくくなり、感情や欲求のコントロールが難しくなっている可能性が指摘されています。
親御さんへのアドバイス
ネットやゲームを完全に禁止するのは現実的ではありません。大切なのは「そればかり」にならないよう、他の活動やリアルな友達との関わりを意識的に増やすことです。
子どもが一人で抱え込まないよう、親子のコミュニケーションや自己肯定感を育てる関わりも重要です。
この「インターネットコオロギ」現象は、現代社会の子育てを考える上で大きなヒントになります。リアルな人間関係の経験を意識的に増やすことが、子どもたちの「キレやすさ」対策につながるといえるでしょう。
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