【活動報告】2025年を締めくくる忘年会!焼肉きんぐで語り合った未来と成長

 2025年も残すところあとわずかとなりました。 GIERI(ギフティッド国際教育研究センター)では、12月27日(土)に恒例の月1回のアクティビティとして「忘年会」を開催しました!

今回の忘年会は、会場選びから当日の様子まで、今のGIERIの「勢い」と「温かさ」が凝縮された一日となりました。

「忙しさ」は成長の証。会場確保への道のり

最近のGIERIメンバーは、非常に活発です。 職業訓練校に通い始めた方、本格的に就職活動に励む方、通信制大学の課題に追われる方など、それぞれが自分の道を歩み始めています。そのため、全員の日程を合わせるのが以前よりも難しくなってきました。これは支援側としては、非常に嬉しい「悩み」でもあります。

当初はセンターの会議室でテイクアウトを楽しみながらのゲーム大会を企画していましたが、年末の休業期間と重なり断念。千代田区界隈の貸し会議室やカフェも予約で一杯という苦境の中、メンバーの「肉が食べたい!」という熱いリクエストに応え、今大人気の「焼肉きんぐ 新宿西口大ガード店」へ!

予約争奪戦の中、なんとか確保できたのは「11時15分」という開店直後のひと枠。まさに滑り込みの忘年会スタートとなりました。


個性あふれる「食べ放題」の光景

早めのランチ食べ放題ということで、メンバーの気合いも十分。 「昨日の夕飯を抜いてきました!」と準備万端で挑む方もいれば、「今日はこれでお腹を一杯にして、夕飯は食べません!」と宣言する方も。

お肉を囲むと自然と会話も弾みます。 今回、特に感慨深かったのは、昨年無事に就職を決めたメンバーも参加してくれたことです。

現在、就活中や訓練校に通っているメンバーにとって、一歩先を行く「先輩」の姿は、何よりも心強いロールモデルになります。仕事の様子や社会人生活の話を直接聞くことで、自分の将来をより具体的にイメージする貴重な機会となりました。




「新宿の雑踏」という高いハードルを越えて

年末の新宿西口。大ガード付近は、普段にも増して凄まじい人混みです。 実は、GIERIのメンバーには人混みや騒がしい場所を苦手とする方も少なくありません。冬休みの混雑の中、新宿という巨大なタープに「一人で」辿り着く。これは、彼らにとって決して容易なことではなく、膨大な心理的エネルギーを必要とする「大冒険」でもあります。

それでも今回、全員が揃って参加できたのは、「あそこに行けば、知っている仲間がいる」という安心感があったからです。一歩外に出るための強い動機付けとなったのは、他ならぬ「仲間の存在」でした。


「6人席」が促した、言葉を超えたコミュニケーション

店内は満席。案内されたのは、大人6人が座るとかなりタイトな、ぎゅうぎゅうの6人掛け席でした。 身体の大きなメンバーも多く、さらに次々と運ばれてくる肉の皿で、テーブルは一瞬で埋め尽くされます。物理的な余裕は全くありません。

しかし、この「狭さ」と「忙しさ」こそが、絶好の交流の場となりました。

  • 重なった皿をサッと片付け、スペースを作る。

  • タブレットで次の一皿を誰かのために注文する。

  • お肉の焼け具合を見て、網の上でトングを動かす。

  • 汚れた指先に気づき、おしぼりをそっと渡す。

ここには、高度な会話術は必要ありません。むしろ、同じ空間で同じ作業を共有することで生まれる「情動の共有」が、饒舌な言葉以上に深い交流を生んでいました。


【専門的視点】「会食」が社会復帰へのリハビリになる理由

GIERIがアクティビティとして「食事」を重視するのには、プロとしての明確な理由があります。

  1. 非言語的スキルの自然な習得: 「お皿を渡す」「おしぼりを回す」といった行動は、社会生活における「気配り」や「他者意識」の基本です。座学のソーシャルスキルトレーニング(SST)ではなく、実体験としてこれを行うことで、スキルは身体に馴染んでいきます。

  2. 身体的共鳴による安心感: 狭い席で肩を並べて同じものを食べる。この「身体的な近さ」は、孤独感を解消し、「この集団の中にいていいんだ」という根源的な安心感を醸成します。

  3. 「共通の目的」による緊張緩和: 対面で向き合って話す「対話」は緊張を強いることがありますが、焼肉のように「肉を焼いて食べる」という共通の目的がある場では、視線が肉(課題)に向かうため、人付き合いに不慣れな方でもリラックスして場に参加しやすくなります。

「美味しいものを、気心の知れた仲間と食べる」。 一見シンプルなこの経験の積み重ねこそが、社会へ戻るための確かな足場を固めていくのです。


2026年を見据えて:先手必勝のイベント計画

今回の会場選びでの苦労を糧に(笑)、忘年会の席では早くも来年1月〜3月のイベント案を練り上げました。帰省で欠席したメンバーからもチャットでアイデアが届き、2026年のロードマップが完成!

  • 1月: 新春!寄席で笑い納め(初笑い)

  • 2月: じっくり深まるテーブルゲーム大会

  • 3月: 恒例の桜を楽しむお花見

「先が見通せる」ことは、安心感に繋がります。来年もメンバーの主体性を大切にしながら、多彩な活動を展開していく予定です。


【専門的視点】「先輩」との交流がもたらす「キャリアの可視化」

不登校やひきこもりからの社会復帰において、「少し先を行くモデル」の存在は極めて重要です。

プロの支援者からのアドバイスも大切ですが、同じ悩みを共有していた仲間が実際に就職し、元気に活動している姿を見ることは、「自分にもできるかもしれない」という自己効力感を飛躍的に高めます。

焼肉を囲みながらのカジュアルな対話は、面談室での会話よりもリラックスした状態で行われるため、よりリアルな社会の空気感や、働くことの楽しさ・大変さが伝わります。GIERIではこれからも、こうした「横のつながり」を通じたキャリア形成支援を大切にしていきます。


本年も大変お世話になりました。 2026年も、一人ひとりの歩みに寄り添い、共に成長できる場でありたいと考えています。

次回の1月イベント(寄席)に興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください!

🔗GIERIのサービス詳細はHPへ:https://gieri-jp.com
   ひきこもり支援についてはコチラ

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