「英語が苦手でも、海外で数学を学びたい」―発達障害・ディスレクシアのある学生が目指す留学のかたち

 「私は英語がとても苦手。でも、どうしても海外で数学を学びたいんです」

そう語るのは、発達障害(ASD・ADHD)と読字障害(ディスレクシア)を併せ持つ、25歳の理系学生ユキさん(仮名)。現在は夜間の大学で数学を学びながら、自分の興味を追求する数学研究を独自に進めています。

国内での学びに限界を感じ、「もっと深く、自分のペースで数学に没頭できる環境を求めて」海外大学院を目指す決意をしました。


発達特性とギフテッド傾向が交差する学び

ユキさんはWAIS(知能検査)で全検査IQ136。図形処理や処理速度の数値が非常に高く、建築学科在籍時には両手で図面を素早く描くなど、視空間能力に優れた特性が明らかになっています。

一方で、読字障害の影響で文章を読んだり記憶したりすることが困難。特に英語との相性が悪く、TOEICは305点、大学入試共通テストの英語リーディングでは49点という結果に。

授業についていけず、1年分の単位取得に5年を要した経験もありますが、それでも数学への情熱と研究への執着は揺らぐことがありませんでした。


なぜ海外を目指すのか

ユキさんが国内の大学院ではなく、海外を志望する理由は明確です。

  • 国内のカリキュラムでは探究が浅く、ペースも合わない

  • 独自に進める理論研究をもっと深めたい

  • 多様な理解や配慮が進んでいる海外の教育環境に希望を抱いている

本人の中では明確な「知の軸」があり、関連のないことをやっているように見えても、本人にとってはすべてが一つの思考経路上にあります。理解されにくいが、筋が通っている。まさにギフテッド傾向の特徴でもあります。


支援計画:英語学習と合理的配慮をどう設計するか

現在、Aさんには以下のような支援スキームを準備中です:

  • 読字障害に対応した英語学習支援(音声教材/字幕ツール/読み上げアプリなど)

  • 専門留学エージェントとの連携

  • 特性に配慮したTOEFL・IELTS対策プラン(時間をかけた戦略的学習)

  • 海外の支援付き大学院・数学プログラムの候補選定

合理的配慮や特別支援教育が整ってきている欧米の大学であれば、ユキさんのような学生をサポートする体制が比較的整っています。読み上げソフトの導入や、試験時間延長、ライティングの代替評価などが受けられるケースもあります。


「英語ができるか」ではなく、「何を学びたいか」

「英語が苦手だから無理」「日本の成績が低いから諦めるしかない」と思っている発達特性のある若者は多くいます。けれど、海外には 「学びたい意欲」に対して環境を整える文化 があります。

大事なのは、「どこで学ぶか」ではなく、「何を学びたいか」「どうすればそれが実現できるか」です。


最後に:家族とチームで進める「知の冒険」

彼女のように、自分の特性に悩みながらも強い研究意欲を持つ若者は、今後ますます増えていくでしょう。そのために、本人だけでなくご家族・支援者・学校関係者との連携が何より重要です。

私たちは、発達特性を持つ若者たちが「自分らしく学べる場所」を見つけられるよう、専門的なチームで支援を提供しています。




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