【番外編②】飛行機搭乗直前に気づいた忘れ物!香港空港から日本へ、執念の奪還劇

~勝因は「CAさんへのメモ」と「香港のホスピタリティー」~

香港視察の帰り道、最大のトラブルは帰国便の搭乗直前で起きました。

「あ!リュックがない!!」 子供が言いました。

気づいたのは、飛行機(Greater Bay Airlines)の搭乗口、まさにファイナルコールが鳴り響く中でした。 私たちは搭乗手続きの最後の客。子供のトイレなどで手間取り、スタッフや他のお客様を待たせている状態です。

どうやら保安検査通過後のフードコートに置き忘れたようだ。

 「もう間に合わない」。私はその場で回収を諦め、帰国後に空港へ問い合わせる決断をして機内へ飛び込みました。

しかし、結果としてこのリュックは日本へ戻ってきました。 なぜ絶望的な状況から回収できたのか? 振り返ると、「妻の機転」「香港の方々の温かさ」が全ての勝因でした。


1. 運命を分けた「離陸前の相談」

座席についた直後、私が諦めムードの中で、妻はすぐに客室乗務員(CA)の女性に相談を持ちかけました。 ドアは閉まっていましたが、彼女は嫌な顔ひとつせず親身になって話を聞いてくれ、「空港の地上スタッフに連絡を入れておくわ」と約束してくれました。

【最大の勝因】メールアドレスを渡したこと

ここで起きたやり取りこそが、今回の決定的な勝因です。 CAさんは、地上スタッフへの伝言だけでなく、「後で空港から直接連絡させるから、あなたのメールアドレスを書いて」と言ってくれたのです。

実は、CAさんは、成田空港に到着した際に日本人スタッフと直ぐにコンタクトが出来るようにしてくれ、その方に手伝ってもらうようにアドバイスをし、実際に日本人のスタッフにも私たちの前で丁寧に説明してくれました。しかし、日本の地上スタッフ(日本人)の対応は非常に事務的でした。 「機内の忘れ物なら対応しますが、空港内(保安エリア)の忘れ物は航空会社の管轄外です。ご自身で空港へお問い合わせください」。 これはルール上、全く正しい対応です。しかし、機内で親身になってくれたCAさんが横で少し交渉してくれても、日本の「組織の壁」は動きませんでした。

帰り際、そのCAさんもあまり納得していない様子と私たちへの気遣いから、「私がちゃんと伝えておくから、連絡を待っていてね」と言ってくれました。非常に心強かったです。

そして、2日後、私たちはメールでの連絡をいただき、忘れ物奪還への切符を手に入れることが出来ました。

もし、機内でメールアドレスを伝えていなければ、私たちは日本で「電話番号しかない空港の代表窓口」に自力で挑むことになっていたでしょう。


2. なぜ「メール」でなければならなかったのか?

香港国際空港のサイトには電話番号はありますが、問い合わせ用のメールアドレスはすぐには見つかりません。もし電話で問い合わせていたら、結果は違っていたはずです。

  • 言語の壁: 電話での英会話交渉はハードルが高い。

  • 「ありません」への反論: 今回、一度メールで「見つからない」と回答が来ました(※青と紫の伝え間違いのため)。電話でこう言われたら、そこで諦めていたでしょう。

メールだったからこそ、できたこと:

  1. AI翻訳の活用: 妻は英語が全くできませんが、AIを使って完璧な英文メールを作成し、やり取りができました。

  2. 粘り強い交渉: 「ないはずがない。中身はこれだ」と詳細を伝え直し、再調査を依頼する「執念のラリー」が可能でした。

機内のCAさんが繋いでくれた「メール」という命綱と、現代の武器「AI」が、言葉の壁を越えさせてくれたのです。


3. 香港の「世話焼き」文化 vs 日本の「不寛容」

今回の旅を通じて痛感したのは、香港の人々の「ホスピタリティー」です。

機内のCAさんは、子連れの私たちの大変さに共感し、業務の枠を超えて「メールアドレスを繋ぐ」というサポートをしてくれました。 また、行きのバスに私がカバンを忘れた際も、運転手さんやカウンターのスタッフは皆、親切に世話を焼いてくれました。

香港は「せっかち」なイメージがある国ですが、滞在中、急いでイライラしている人と遭遇することはありませんでした。 一方、東京はどうでしょうか。 バスでの支払いで少しもたつくと舌打ちが聞こえ、電車では我先にと席を奪い合い、ぶつかっても謝らず、常に誰かが何かに怒っている……。

「効率」を優先するあまり、「余裕」を失っている東京。 「せっかち」だけど、困っている人にはとことん優しい香港。

忘れ物騒動は冷や汗ものでしたが、公共交通機関における「マナー」や「豊かさ」とは何かを考えさせられる、貴重な体験となりました。


まとめ:トラブル解決の教訓

  1. 諦める前に「人」に頼る: マニュアル外の対応をしてくれるのは、いつだって「人」です。

  2. 連絡手段の確保: 電話ではなく「メール」のルートを確保することが、海外トラブル解決の鍵。

  3. AIを使い倒す: 英語ができなくても、AIがあれば対等に交渉できる。

  4. 感謝を忘れない: 親切にしてくれたCAさんやスタッフへの感謝が、次の良い連鎖を生む。



以下は、日本に帰国してから、香港の保安エリアにある忘れ物を執念で取り戻すまでの妻の実際の記録です。(ご参考までに)


1. 最初の絶望:「見つかりません」

帰国後、航空会社の親切な係員さん(Felixさん)が代理で香港空港の遺失物センター(Lost & Found)にメールを入れてくれていました。おかげで私たちは空港から直接メールで連絡を受け取ることが出来ました。

しかし、2日後に届いた返信は残酷なものでした。

"The blue backpack... has not been discovered" (青いリュックは見つかっていません)

ここで諦める人も多いかもしれません。しかし、数日後、事態は急展開を迎えます。 ロストセンターから「これじゃないですか?」というメールが届いたのです。そこに書かれていた中身(アイアンマンの人形、ライオンズの帽子、ヘッドホン…)は、間違いなく息子のもの!

【教訓1】「色」の罠に注意!

実は、最初の問い合わせで「ありません」と言われた原因は「色」でした。

  • 私の申告:「Blue(青)」の宇宙柄

  • 登録された色:「Purple(紫)」のギャラクシー柄

妻は「な~~んにも気づかなかった」のですが、他人から見ると「青」と「紫」は別物です。検索システムで「Blue」で探してヒットしなかった可能性もあります。 

教訓:色は正確に、あるいは「青か紫」のように幅を持たせて伝えるべし!


2. ラスボス登場:恐怖の「英語書類」と「集荷手配」

「見つかった!」と喜んだのも束の間、空港からのメールにはこうありました。 「保管期限内に取りに来るか、自分で業者を手配して(着払いで)送ってください。必要な書類は以下の通り。」

  1. Authorization Letter(委任状)

  2. Air Waybill(航空運送状)

  3. Commercial Invoice(インボイス)

……ハードルが高すぎませんか? 特に「インボイス(USD 10, personal effect)」だの「Air Waybill」だの、貿易実務のような用語に心が折れかけました。


3. 解決策は「電話」!アナログ作戦で突破せよ

ネットで調べてもちんぷんかんぷん。そこで妻がとった行動は「片っ端から電話する」ことでした。

  • EMS(郵便局): 香港からの着払い・集荷はNG。

  • DHL・FedEx: とても丁寧!

  • UPS: 問い合わせ済み。

最終的にFedExを選びました。 決め手は、カスタマーサポートの方が電話で書類の書き方を手取り足取り教えてくれたこと。

そして「アカウント作成で初回半額(!?)」というキャンペーンがあったこと(サイトも見やすかったです)。

教訓:困ったときは、文字と睨めっこせず「人に聞く(電話する)」のが一番早い!


4. 気になる費用と、3つの書類

苦労して作成し、空港へメール添付した書類は以下の3つ。

  1. 委任状: 「FedExに荷物を渡していいですよ」というサイン入りの手紙。

  2. 運送状(ラベル): FedExのサイトで作ったPDF。

  3. インボイス: 「これは売り物ではなく個人の所有物です(価格10ドル)」と証明する書類。

そして、かかった費用(香港→日本)は…… 約12,000円!

高い!……ですが、香港まで取りに戻る航空券代を考えれば「激安」です。痛み分けとして納得しました(半額でこれなら定価は……?と考えないことにします)。

手続きから4日で届きました。


箱はFedExのものではなく、適当なモノをサービスで用意してくださいました。


まとめ

  1. ドアが閉まっても諦めない: 現地スタッフや航空会社を信じて連絡を待つ。

  2. 「ありません」を疑う: 色や特徴の伝え間違いがないか確認する。

  3. 書類作成はプロに頼る: 配送業者のカスタマーサポートは神対応。

  4. お金で解決する覚悟: 1万円ちょっとで解決するなら安いもの。

もし、海外で忘れ物をして途方に暮れている方がいたら、この記事が「一歩踏み出す勇気」になれば幸いです。あきらめたらそこで試合終了ですよ!


本記事に関するお問い合わせ GIERI(ギフティッド国際教育研究センター)

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