日本とカナダの教育の違い⑤ 受験も、浪人もない。とにかく褒めて育てられるカナダのこどもたち
日本の小中学校で、作文や絵のコンクールや大会で優秀な成績を収めた人が、全校集会で表彰されたりしますが、表彰状をもらったことがある人は、どれくらいいるでしょうか?
カナダでは、小学校中学校の間に、みんなが何十枚もの表彰状をもらい、全校生徒の前で表彰されます。
その表彰の中身は、
「机の中がきれいにできるようになった」
「笑顔が素敵」
「英語の勉強を頑張った」
「友達に親切にできた」
「自分で考えた理科の実験を終わらせた」など、
人の行動、努力をたたえる賞状が数多く準備されています。勉強面でも、結果を評価されるだけでなく、取り組みや、チャレンジしたこと自体が褒められることなのです。
私の知り合いは、中学生で60枚ほど賞状をもらった方もいます。
みなさん、どうでしょう。たくさんの先生や友達から褒められ、素晴らしいと言われて、いやな気持ちになる子どもはいませんよね。
カナダでは、中学までは成績がつきません。これもとても良い事だと思っています。成績がつかないから生徒の学力が伸びない、というわけではないのです。
学ぶ事、探求する気持ち、感動体験がなにより大切で、学ぶことを楽しむことを教えるのが中学校の大きな役割のひとつになっています。
認められていると感じた子どもたちは、本当に自分の好きなことを探求する楽しさを学びます。また、そうして自然にお互いの個性を称え合い認め合うことを身につけていきます。
プレッシャーや過度の不安をもっての勉強は、学力の低下を生み子供の才能を伸ばさないと考えられています。
日本ではたくさんの不登校の子ども達がいます。この子たちはたくさん褒められてきたでしょうか?学校の勉強を楽しんでたでしょうか?探求心、感動体験をたくさんしていたでしょうか?
怒られてばかり、苦手な勉強ばかりだったら、だれでも学校に行く気持ちにはなれませんよね。現実社会から逃避したいという欲求から、ゲームという非現実社会で、自分が現実社会で達成出来なかった事を達成しようとします。
進学のための入試というものが基本的にないので、受験勉強をすることはありません。大学の入学には、高校の成績が一つの基準になります。但し、名門大学でも偏差値や成績がいいだけでは合格しません。人間性も必ず観られます。ボランティアや生徒会、スポーツでリーダーだったり、そういった活動も含めてパーソナルプロファイルとして、とても重要視されます。
このような進学制度の理由は、学校を卒業した後、大学の看板を背負って活躍する人材として、必要なスキルは学校の成績だけだからではないからです。
社会に出たら、コミュニケーション力、問題解決能力、管理能力、リーダーシップ、協調性、想像性などなど色々な人間的な資質が必要になってきます。このような素養を持ち、社会に出て活躍できる人材であるかどうかが、有名大学への入学へ繋がるのです。
このように、カナダでは「社会に出た時に自立出来るための人間力、スキルを習得すること」が、言葉だけでなく、教育制度として確立されているのです。
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