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小学校に入学!通常学級(普通級)!それとも特別支援級? どちらににいくべきですか。③まずは通常級!?

  通常学級以外の選択肢を考える親御さんは、お子様が何らかの特性をお持ちなのだと思います。 もちろん「発達障害」の診断をもっていても「通常学級」に行かれる方もいますし、 診断等がでる程でもないと言われるようなお子様でも「支援級」を選択する方もいます。 しかし、通常級以外の選択肢が 少しでも頭をよぎるのなら 、 支援級の固定概念を捨て去って、よりフラットに「学級」を考えてみてください。 通常学級がいいのでは?というある種の偏見は、「取り敢えず通常学級に行かせてみてから考えましょう」という親の選択に端的に表れていると私は思います。 なぜ取り敢えず「特別支援学校」や「支援級」、「通級」ではないのか。 上記の選択肢を「取り敢えず」で挙げる人と会ったことがないからです。 「通常学級がダメだったら、特別支援学校(特別支援級あるいは通級)へ」という方法はおすすめしません。 私がおすすめしない理由は2つです。 一つは受け入れの枠の問題です。最近の発達障害バブルの影響で、支援を優先する親御さんが都市部では増えているように思います。以前からも受け入れ人数の問題は指摘されていましたが、とりわけ情緒障害の学級の設置は追いついていない印象です。つまり、途中からやっぱり支援が必要になったといっても、入れるかどうかわからないということです。待ちの状態が続くなかで、普通級での学校生活の失敗が繰り返され、不登校や抑うつ症状などの二次障害になってしまうこともあります。 もう一つは、上のような状況は子どもの自尊感情を大きく傷つけるからです。通常学級から支援の環境に移行するという状況は、子どもにとって大きな挫折体験です。人生の早期にさせるべきものではありません。強引に35人学級体制で頑張らせるよりも、子どもが授業参加できる支援とカリキュラムで個別最適な教育を行った上で、通常学級に送り出す方が問題が少ないでしょう。近年の子どもの成長の度合いを考えてみても、10歳くらいまでは個の支援を優先する方が得策です。 ↓ 以下の記事も参考にしてください。 小学校に入学!通常学級(普通級)!それとも特別支援級?① どちらにいくべきですか? 小学校に入学!通常学級(普通級)!それとも特別支援級?②授業参加と成績がすべて 周りのお友達が助けてくれるから、「通常学級にいく」は正しい? ■ お問い合せや相談 ■ Gift...

小学校に入学!通常学級(普通級)!それとも特別支援級? どちらににいくべきですか② 授業参加と成績がすべて

 通常学級以外の選択肢を少しでも考える親御さんのお子様は、何らかの特性をお持ちなのだと思います。 子どもの特性をありのまま、個性として維持するために、 もっとも必要なことは 二次的障害を起こさない教育環境の選択 です。 発達障害の治療に、 「治療教育」 という言葉があります。 医学治療が難しい発達特性に対して、有効な方法は治療教育により二次障害を残さないことにつきます。 同じような知能検査(WISCやWAIS)の結果でありながら、全く異なる人生を歩んでいるケースも少なくありません。 一方は、ドクターとして成功し、 他方は、ひきこもり障害者として人生を送っているというケースが実際にあります。 いかに、二次障害の影響が大きいかを物語っている例です。 二次障害を防ぐ最大のポイントは、学校生活をどのように送るかです。 日本の教育制度への問題点は別にして、学校に入学する際に「日本の学校体制」を考慮して、学級を選択してあげることが大切でしょう。 日本の学校とは学級が単位で集団教育が実践される場所です。 先生という大人が学級単位で子どもをリードすることで、様々なことを柔軟に学ばせていくことを可能にしています。 同時にこのような集団が成立するためには、学校という「枠」に参加者が従うことが必要不可欠です。学校生活を送るための基本的なルールすら守れないのであれば、IQの高さに関係なく、スタート時点では特別支援の対応が必要なのです。 もっとも大事な原則は、 「授業に参加できる」 か、ただ一点につきます。 授業に参加できるとは、45分間、着席でき、教師の指示に困惑せずに従えることです。 座っていられない、 教室から飛び出す、 わからずただ座っているだけは、参加できていません。 着席して脳内ファンタジーに没頭したり、乖離により意識を自由に体外へ飛ばすような過ごし方ではないということです。 テストを受けた際、5割以下にならないこと。学校のテストで点数がとれないということは、カリキュラムが不適切であるということです。 テストの成績は関係ない、別にテストが出来なくても学校でみんなと過ごしてくれれば・・・という親御さんもいますが、点数という結果は、クラスの中の評価に関わってきます。スクールカーストに影響するのです。 テストの結果は学習成果です。それが高くない環境では、達成感を得ることが出来ま...

小学校に入学!通常学級(普通級)!それとも特別支援級? どちらにいくべきですか。①

 通常学級以外の選択肢を考える親御さんは、お子様が何らかの特性をお持ちなのだと思います。 もちろん「発達障害」の診断をもっていても「通常学級」に行かれる方もいますし、診断等がでる程でもないと言われていたお子様でも「支援級」を選択する方もいます。 しかし、通常級以外の選択肢が 少しでも頭をよぎるのなら 、 支援級の固定概念を捨て去って、よりフラットにお子様の「学級」を考えてみてください。 というのも、「通常学級(普通級)がいい」、という先入観をどうしても皆様が想いがちだからです。 もっとも大切なことは、学校教育でも 「無理をしない方が良いお子様」 であると考えた教育環境を選んであげることです。 特性があるとは、そういうことなのです。 保育園や幼稚園でうまくいっていたとしても、 「学校」は全く別 だと考えていたほうが無難でしょう。 学校の通常級とは、 35人の子どもに対して原則1人の教師が学習指導要領に沿ったカリキュラムをこなしていく集団教育の場です。 個別の対応ができていない!という不平や不満をよくききますが、クラスという単位で教師は子どもたちを指導し、教え、生活をともにするのが学校です。 個々の生徒の行動や特性はクラス全体の運営に反映されるものであると、日本では考えられているのです。 ですから、学校を保育園や、さらには児童発達支援の環境と比較してはいけないのです。 「通常学級」でも大丈夫でした!というようなブログ記事を見かけます。 そこで「通常級」にわが子も・・・と期待を寄せることもあるでしょう。 しかし、通う学校やその地域の事情、その時の校長や担任の先生などの個別の状況が、お子様の入学する学校とは異なります。 そもそも「通常学級」を普通と考え、 そこででうまくいける(日本学校に適応する)ようにすることが、 子どもの将来になるという考えを、捨てた方が良いでしょう。 子どもが通常学級で特性に応じた個別の配慮を受けるのと、 「特別支援学級」や「通級指導教室」「特別支援学校」などの、より専門的な枠組みの中で配慮を受けるのとでは全く異なります。 どちらも配慮を受けるのですが、どちらの配慮が子どもに本当に適したものなのかを考えなければなりません。 子どもにあった環境を選ぶとは、親が望むことを子どもにさせるのではありません。 教科学習をしっかりするために通常学級を選ぶ親...

学校に行きたくない!と言い出したら

  家庭の個別の状況によりますが、 普通の家庭で登校しぶりがでたときは、 ほぼ手遅れと考えて間違いないでしょう。 つまり、無理に「登校させる」という選択肢はあまり考えない方が安全です。 登校しぶりは子どもが悩み抜いて疲れ果てた結果 なのです。 最後のSOSです 。 「どうしたの?」とまず聞きましょう。 具体的な解決策の糸口(いじめ等)があるのであれば、全力で解決しましょう。 うやむやにしてしまうと、その後の将来に悪影響を及ぼします。 ただし、明確な理由が出てこないことの方が多いでしょう。 ですから、学校を休ませて、ゆっくり話をきいてあげるのがいいです。 まだ無理をさせれば、通わせることもできるかもしれません。 一見、大丈夫だろうと思えることもあるでしょうが、 無理を重ねないことが本当に大切です。 無理に通わせ続けることで、当座をしのげたとしても、その後の人生にプラスにならないことが多いからです。 そうならない前に、「楽しく通えているのか」を注意し観察しておくことが本当に重要なのです。 登校しぶりをしている子どもに、「何がつらいのか?」、話を聞くのは 親の役割 です。 学校の先生に聞いてもらわないほうがいいと思います。 不登校の原因を調べた調査では、学校側と、本人・家族とでは大きな隔たりがあります。 学校側は子どもの「無気力」を原因としていますが、 本人たちやご家族は、「いじめ」や「教員」、「学習」の問題を指摘しています。 先生方の「叱責」等が理由の場合が多々あるからです。 先生には授業や休み時間、友人関係などの様子をしっかり伝えてもらい、 本人の話を聞いた親がどのような環境調整が必要なのか、 何が困っているのかを伝えることで、学校側に協力してもらうのがいいでしょう。 学校には、困っていると伝えることが大切です。 協力してもらいたい、という姿勢をみせることがポイントです。 「通常学級」では、配慮の限界があると言われてしまうこともあるでしょう。 その場合には別の教育環境を利用し、子どもにあった場所を探すほうが良いかもしれません。 「通常学級」にこだわるべきではないと思います。 「特別支援」や「通級」、「オルタナティブスクール」等、様々な選択肢を考えましょう。 ■ お問い合せや相談 ■ Gifted International Education Resear...