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【まとめ】カナダの教育:「受験」も「浪人」もない世界。

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  日本とカナダの教育、決定的な6つの違い 「偏差値を上げるために、好きなことを我慢する」 「たった一度の入試で、人生が決まってしまう」 日本の教育現場、特に進学競争の真っ只中にいると、それが「世界のすべて」のように感じてしまうかもしれません。しかし、海を渡ったカナダ・ブリティッシュコロンビア州(BC州)には、全く異なる「評価の物差し」が存在します。 GIERI(ギフティッド国際教育研究センター)が連載でお届けした「日本とカナダの教育の違い(全6回)」から、特に重要なポイントを凝縮して解説します。 なぜ、ギフテッドや発達特性を持つ子どもたちが、カナダでなら「学ぶ楽しさ」を取り戻せるのか。その構造的な違いを知ってください。 1. 「一発勝負の入試」が存在しない (第5回:受験も、浪人もない) 最大の違いは、大学進学のシステムです。日本のような「共通テスト」や、大学ごとの「一般入試(一発勝負のペーパーテスト)」は、カナダには存在しません。 では、どうやって合否が決まるのか? それは、「高校時代の成績(GPA)」と「何をしてきたか(ポートフォリオ)」です。 日々の授業態度、課題の提出状況、そして自分が何に情熱を注いできたか。3年間の積み重ねが正当に評価されます。そのため、「当日の体調不良で人生が変わる」こともなければ、失敗して「浪人する」という概念自体が存在しないのです。 👉 関連記事:受験も、浪人もない。とにかく褒めて育てられるカナダの子どもたち 2. 「暗記」ではなく「探究」が主役 (第6回:グループリサーチ、課題発表が多い) 日本の勉強が「正解を覚えること(インプット)」に偏りがちなのに対し、カナダの授業は「答えのない問いを考えること(アウトプット)」が中心です。 歴史の年号を暗記する代わりに、「なぜその戦争は起きたのか?」をグループで議論し、プレゼンテーションを行います。 特にギフテッドのお子様は、単純な反復練習を嫌い、本質的な議論を好む傾向があります。カナダの「探究型学習」は、彼らの知的好奇心を満たし、学ぶ意欲を刺激し続けます。 👉 関連記事:グループリサーチ、課題発表が多い 3. 「偏差値」ではなく「自分に合った選択」 (第2回:自分にあった選択肢が見つけられる) 日本では「偏差値の高い学校=良い学校」という単一の価値観が根強いですが、カナダでは「...

【まとめ】なぜカナダでは「違い」が「才能」に変わるのか?

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  〜現地視察で確信した、ニューロダイバーシティ教育 5つの本質〜 「学校に行きたくない」 「周りと話が合わない」 「自分はダメな人間だ」 日本でそう悩み、自信を失ってしまっているお子様たち。しかし、場所を変え、視点を変えれば、その「悩み」は世界を変える「才能」の原石かもしれません。 GIERI(ギフティッド国際教育研究センター)では、カナダ・ブリティッシュコロンビア州(BC州)への現地視察を通じ、「ニューロダイバーシティ(脳・神経の多様性)」という教育哲学が、いかに子どもたちを救い、伸ばしているかを目の当たりにしました。 全5回にわたりお伝えしてきた連載記事のエッセンスを、ここで一つにまとめます。なぜ今、GIERIがカナダの教育環境を強く推奨するのか。その理由がここにあります。 ① 「障害」ではなく「OSの違い」として捉える (第1回:ニューロダイバーシティとは?) 日本では、発達の違いはしばしば「治療すべき障害」や「マジョリティに矯正すべき欠点」として扱われます。しかし、カナダの前提は異なります。 「脳や神経の働き方は人それぞれ異なり、それは自然で正常なことである」 WindowsとMacのOSが違うように、脳の処理方法が違うだけ。多数派(ニューロティピカル)に合わせるのではなく、その子の脳の特性(ニューロダイバージェント)に合った学び方を提供すれば、驚くべき才能が開花する。教室には、この「違いを面白がる空気」が満ちています。 👉 第1回の記事を読む:ニューロ(脳・神経)ダイバーシティ(多様性)とは? ② 「減点法」ではなく、徹底した「加点法」 (第2回:とにかく褒められて育つ子どもたち) 「ここができていない」「もっと静かにしなさい」。日本の教育が欠点を指摘する「減点法」になりがちなのに対し、カナダの教育は徹底した「加点法」です。 「座っていられたね」「その発想はユニークだね」。どんな些細なことでも、教師はポジティブなフィードバックを返します。 発達特性のある子どもにとって、最も必要なのは学習指導の前に「自己肯定感(心理的安全性)」の回復です。「自分はここにいていいんだ」と安心できて初めて、子どもたちはその才能を伸ばすアクセルを踏むことができます。 👉 第2回の記事を読む:とにかく褒められて育つカナダの子どもたち ③ 教室は「箱」の中だけではない ...

【番外編②】飛行機搭乗直前に気づいた忘れ物!香港空港から日本へ、執念の奪還劇

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~勝因は「CAさんへのメモ」と「香港のホスピタリティー」~ 香港視察の帰り道、最大のトラブルは帰国便の搭乗直前で起きました。 「あ!リュックがない!!」 子供が言いました。 気づいたのは、飛行機(Greater Bay Airlines)の搭乗口、まさにファイナルコールが鳴り響く中でした。 私たちは搭乗手続きの最後の客。子供のトイレなどで手間取り、スタッフや他のお客様を待たせている状態です。 どうやら保安検査通過後のフードコートに置き忘れたようだ。  「もう間に合わない」。私はその場で回収を諦め、帰国後に空港へ問い合わせる決断をして機内へ飛び込みました。 しかし、結果としてこのリュックは日本へ戻ってきました。 なぜ絶望的な状況から回収できたのか? 振り返ると、「妻の機転」 と 「香港の方々の温かさ」が全ての勝因でした。 1. 運命を分けた「離陸前の相談」 座席についた直後、私が諦めムードの中で、妻はすぐに客室乗務員(CA)の女性に相談を持ちかけました。 ドアは閉まっていましたが、彼女は嫌な顔ひとつせず親身になって話を聞いてくれ、「空港の地上スタッフに連絡を入れておくわ」と約束してくれました。 【最大の勝因】メールアドレスを渡したこと ここで起きたやり取りこそが、今回の 決定的な勝因 です。 CAさんは、地上スタッフへの伝言だけでなく、 「後で空港から直接連絡させるから、あなたのメールアドレスを書いて」 と言ってくれたのです。 実は、CAさんは、成田空港に到着した際に日本人スタッフと直ぐにコンタクトが出来るようにしてくれ、その方に手伝ってもらうようにアドバイスをし、実際に日本人のスタッフにも私たちの前で丁寧に説明してくれました。しかし、日本の地上スタッフ(日本人)の対応は非常に事務的でした。 「機内の忘れ物なら対応しますが、空港内(保安エリア)の忘れ物は航空会社の管轄外です。ご自身で空港へお問い合わせください」。 これはルール上、全く正しい対応です。しかし、機内で親身になってくれたCAさんが横で少し交渉してくれても、日本の「組織の壁」は動きませんでした。 帰り際、そのCAさんもあまり納得していない様子と私たちへの気遣いから、「私がちゃんと伝えておくから、連絡を待っていてね」と言ってくれました。非常に心強かったです。 そして、2日後、私たちはメールでの連絡をいた...

注意欠如・多動症(ADHD)と甲状腺疾患の鑑別診断における臨床的課題と誤診リスク:神経内分泌学的視点と日本における診療実態に関する包括的研究報告書(AI利用)

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私たちのセンターではバセドウ病の方の発達相談を受けることがあります。ADHDの特性と似通っているため、しばしば誤診の話も聞きます。 本報告書はAIのリサーチを実施し、作成したレポートです。できるかぎり公的な資料や論文を読み込み作成しましたが、全ての引用文献の内容詳細を確認はしていません。ご参考としてお読みいただければと存じます。(AIによる報告書であることを予めご承知おきください) 要旨 本報告書は、神経発達症である注意欠如・多動症(ADHD)と、バセドウ病(Graves' disease)をはじめとする甲状腺機能障害との間に存在する症候学的重複、病態生理学的関連、および臨床現場における誤診のリスクについて、最新の国際的研究論文および日本国内の臨床報告に基づき包括的に分析したものである。特に、両疾患が共有する「過覚醒」や「不注意」といった行動表現型が、いかにして診断の混乱(Diagnostic Confusion)を招くかを詳述する。 調査の結果、甲状腺機能亢進症児におけるADHD診断のリスクは対照群の1.7倍に達すること、成人ADHD患者においても自己免疫性甲状腺疾患の有病率が高いことが明らかとなった。さらに、希少疾患である甲状腺ホルモン不応症(Refetoff症候群)患者の過半数がADHDの診断基準を満たすという事実は、治療抵抗性のADHD症例の中に内分泌疾患が潜伏している可能性を示唆している。 日本国内においては、精神科と内分泌科の専門分化が進んでいる一方で、境界領域にある疾患が見過ごされやすい現状がある。未治療の甲状腺疾患患者が推計240万人に上るとされる中で、甲状腺クリーゼがパニック障害や急性精神病と誤認され、適切な治療介入が遅れる事例が散見される。本報告書は、これらの知見を統合し、精神科臨床における身体的除外診断の重要性と、学際的診療体制の構築を提言するものである。 1. 序論:神経精神医学と内分泌学の交差点 1.1 現代医療におけるADHD診断の急増と課題 21世紀に入り、注意欠如・多動症(ADHD)の診断数は世界的に急増している。この現象は、疾患概念の普及、診断基準( DSM-5 など)の変遷、社会的認知の向上による受診行動の変化など、多面的な要因に起因する。しかし、ADHDの診断は依然として行動観察と主観的な症状報告に基づく「除外診断」およ...