カナダのニューロダイバシティー教育⑤学校教育との関わり 敵対ではなく「チーム」
ここまでカナダで行われているニューロダイバーシティ教育についてお伝えしてきましたが
「そうはいっても実際、本当に色んな子どもが一緒に生活できるの?」
「理想はそうでも現実的なの?」
と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、カナダの学校への視察や実際に子どものサポートで学校に入らせてもらうと、日本では難しいと思われるような、お子様も個性を活かして伸ばす教育環境でのびのび過ごしていることに感動します。
何よりも、校長先生をはじめ、教師たちがみんな笑顔で楽しそうに過ごしています。
チャイムが素敵な音楽になっていたり、時計も数字だけでなくビジュアルで見られる補助がついていたり、落ち着きのない生徒でもリラックスできるようなアロマが焚いてある教室があったり、勉強が得意な生徒には高度な個人計画書が作られたりと、至れり尽くせりでした。
このような学校で、生徒はもちろん、教師も、保護者までもが、みんながハッピーな空気感で、子どもの成長を楽しめる教育現場になっているのです。
一昔前には「モンスターペアレント」という言葉が日本で流行しましたが、モンスターペアレントとまでは行かずとも、学校や先生に対して、批判をしたり衝突をしたりする日本の親御さんの話をよく聞きます。
カナダでは「チーム」という言葉をよく使います。親と、学校の先生、EA(エデュケーション・アシスタント)、そこに本人も入って、全員がこの子の個性や才能を伸ばすためにどういう関わりが必要かということについて大人全員が責任を持っています。
※EA(エデュケーション・アシスタント)
カナダの学校では、自閉症やADHD、学習障害などの特別なニーズを持つ生徒をサポートするために、エデュケーション・アシスタント(EA)と呼ばれる先生が配置されることがあります
このチームという考え方も、「共生」という考え方で進められますので、「学校の先生」に責任があると押しつけるのではなく、1つのコミュニティとして大人全員に責任があることを確認します。批判ではなく自然とディスカッションになっていくのです。
カナダのような教育システムが整っていない日本で、いきなりチームになりましょう、というのは現実的ではないかもしれませんが、親自身が、どのように学校や先生と関わっていくかは、考え方として大変参考になると思います。
そうすれば、自ずと相談の仕方や、使う言葉も変わってくるでしょうし、大人の姿勢が自然と子どもへと伝播していきます。
以下の記事も参考にしてみてください。
カナダのニューロダイバシティー教育①
1.ニューロ(脳・神経)ダイバーシティ(多様性)とは?
https://gieri-jp.blogspot.com/2025/02/1.html
カナダのニューロダイバシティー教育②
とにかく褒められて育つカナダの子どもたち
https://gieri-jp.blogspot.com/2025/02/blog-post_20.html
カナダのニューロダイバシティー教育③
カナダの雄大な自然の中で、次世代を担うための人間力が養われる
https://gieri-jp.blogspot.com/2025/02/blog-post_21.html
カナダのニューロダイバシティー教育④
発達検査は必要ない?
https://gieri-jp.blogspot.com/2025/02/blog-post_23.html
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