日本とカナダの教育の違い③ プロが教えるから、即戦力のプロが育つ

カナダでは 多様な科目を受け、教育を受けることができます。その為には、各分野を教えられる教師も必要です。 カナダの先生たちは、ほとんどが、木工、大工、メカニック、車の修理などの専門分野の職務経験者で、それにプラスして教員免許も持ってるという方ばかりです。 例えば、大工さんを長年やってきて、これからは教員やりたいと思ったタイミングで、人生の後半で教員に転向する、というようなことは珍しくありません。 現場で長年やってきた プロが教えるからこそ、社会に出たときに即戦力となれるプロが育っていきます。 日本の学校の先生は、教師以外の仕事の経験がある方は少ないように思います。カナダの学校は、社会に送り出す準備をする機関だから、教える先生達もその仕事経験があって当然、という認識です。 カナダの学校には、現場で鍛え上げられたマッチョな先生だったり、タトゥーの入った一見ワイルドな先生も見かけますが、そういう先生ほど生徒から大人気だったりします。 副業もOKなので、先生だけをやってる人のほうが少ないです。平日の授業は16時ごろに終わって帰れるので、自分の時間で別の仕事も掛け持ちすることができるのです。 例えば、普段は学校で物理を教えているけど、学校以外ではカメラ屋さんでカメラを売っているとか、ビジネスを教えている先生は栄養サプリのビジネスをしていたりする方もいらっしゃいます。 土日は休みで、夏休みも1か月休めて、年収は1,000万円ほどもらえるため、教師は人気の職業で、優秀な人が先生になる、という感じです。 日本では、「終身雇用」「年功序列」のようなものの名残からか、職を変えることに対してハードルがまだまだありますが、カナダの特に若年層では、複数の業界や職種を経験することがキャリア形成に有利だと考えられています。 カナダでは、自己成長やライフワークバランスを重視する人が多いため、企業側としても従業員のキャリアアップをサポートすることに積極的です。ですから、「教師」も様々な職種、社会人を経験した結果として選ぶ方が多いのです。 また、カナダの教育自体が産業と密接に関わっていることも特徴的です。ポリテクニック(Polytechnic)という、職業教育を中心とした教育課程が組まれた様々な分野の高校大学があります。 一時期、石油を掘る技術者が足りないというとき...